働きすぎる若者たち―「自分探し」の果てに (生活人新書)
「働きすぎる若者たち―「自分探し」の果てに (生活人新書)」阿部 真大日本放送出版協会
アマゾン購入感想
まとめきれていないケアワーカーの現場で、自己実現的な意識で働いている有夫女性たちと、
専門的な職業にしたいと思って働いている若者たちが混在し、
低賃金で働いている現実。
そしてその若者たちが「やりがい」を持って働くがゆえに仕事にはまり込んでいき、
あげくにワーキングプアに陥ったり、不安定雇用に甘んじたりしている。
ケア労働には「いつか看護婦のような専門職に」という意識があるが、
現時点ではそれは幻想なのである。
・・・ということを説明している前半はいいのだが、後半はその状況を改善する話ではなく、
ヤンキー文化が存在する懐の深い社会にしようという話になったり、
親子関係と相続のことになったり、
無意味に話が広がっていって、話が収束していない。
タイトルからして、前半の話をつなげて
若者が不安定雇用の中で専門性を目指そうとしてしまったり、
仕事に「やりがい」や「自己実現」を求める「勘違い」を取り上げていくべき。
問題提起だけなら素人でも出来るので、きちんと解決策を示すなりしていないと、
本としての価値は無いと思う。
(いちおう、ケア労働を専門化することに関しては、多少の提言&解決策が書いてあるのだが)
お父さん、お母さん、読んでください!!1976年生まれという著者は、「失われた10年」に就職氷河期にぶちあたってしまった、まさにその「ロストジェネレーション」世代。
だからこそ若者の労働問題を、”我がごと”としてせいいっぱい自分に引きつけようとする態度が胸に沁みた。
本書は、こころやさしき若者を疲弊させているケア現場のフィールドワークにはじまり、キーパーソンへのインタビュー、ヤンキー文化に関する考察コラム、統計分析へと多岐に渡って展開される。
表現が多様すぎて、なんだか、目くらましをくらっているような印象を受けてしまったが、著者の主張、目指すべき方向ははっきりしている。
それは、タイトルに表れている通りの若者が仕事で「自分探し」とすることへの批判。(アンチ『13歳のハローワーク』!)
そして、若者の無期限な「自分探し」を寛容してしまっているニート・フリーターの親たちへの警告である。
若者の労働問題は、若者だけの問題では、けっしてない。
他の世代の人にも、どうか真摯に共有してもらえるように。
問題解決への切実な願いのこもった、好著だと思う。
前半第2章までのケアワーカーなら星5個もありなん全4章の中で前半2章までは、ケースワーカーの現場における問題点を挙げつつ、若者がおかれている労働状況をも考察していてとても興味深い内容だった。
しかし第3章で三浦氏『下流社会』に対し分析を問題提議し、データーをもとに導き出した安部氏の結論にはあまり感心も持てるものではない。案に自己の主張に結びつけた感が否めない。この感じは第4章の相続問題で更に深まる。
働きすぎる若者はワーキングプアだけではないのではにないか。高収入ではあっても日々の労働時間が日常生活を圧迫している若者も増えてきてはいないか。もちろん弱者は見過ごすべきではないが、例え高収入であろうとも雇用されてる立場にあれば、その立場は決して勝者ではないはず。タイトルにある通リ広義な働きすぎる若者について論じた本を改めて読みたいと思わせる後半だった。
期待をこめて私は老人ホームで働いていますが、仕事の大変さと共に、良心との葛藤に辛くなることが多くあります。
けれどもこの本を読んで、わりきって仕事することも必要なんだ、と少し冷静な気持ちになれました。
特に介護の現場で働いている方に、お薦めです。
介護者の賃金・労働環境が向上されるよう、
これからもこういった問題提起をしていっていただきたいです。
ケアワーカー以外の方には・・・題名だけで「若年性うつ」の話かと思ったら全然違いました。
帯にはケアワーカーの話だと書いてあったので自分の不注意と言えばそうですが、
もうちょっと考えて題名をつけてほしかった。
中身の書き方についても当事者でないかぎり
理解が難しく、学者の本だな、と思いました。
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