女女格差
「女女格差」橘木 俊詔東洋経済新報社
アマゾン購入感想
「男男」も当然あるし、「男女」ほどのものでは。。。男女間に横たわる性差というのは、これまでいろいろな差別を産んできたが、著者いわく女と
女の間にも、男女ならぬ「女女格差」があるらしい。本書は、いろいろな統計、調査を元に、
出身階層、教育、結婚、離婚、子ども、労働、はたまた美貌の有無まで、さまざまな観点
から、女と女という同性同士の間に歴然とある格差を捉える。
・・・しかし読んでみると、それほどインパクトはない。
よくよく考えてみれば、男同士の間にだって、格差はあるのである。非正規雇用でヒィヒィ言
ってる青年もいれば、キーボードをちょこっと叩いただけでウン千万をたたき出す六本木ヒルズ
在住セレブ男だってこの世には同居する。そこには、本書で論じられる女女格差の要因と全く
同じ、生まれた階層や学歴などの影響があるのだ。でもこの本のような問題のとらえ方だと、
あたかも男と男の間の格差、すなわち「男男格差」がまるでないもののように思わされる。
「女性を扱うなら美人・不美人の格差も論じることが必要」と人に言われ、それを9章で扱って
いるが、それにしたって男も今の時代は外見に気を使わないと、気を使っている人よりも不利
になる可能性だってある(キモメン、非モテというように)。ただこの章は、美貌という主観的な
要因を無機質な経済学的分析に当てはめるということによって生まれるコントラストが、皮肉な
ことに、無味乾燥な分析で埋まる他の章よりも面白かったのだが。
あとこの本の「女女」に関する取りこぼしがあるとすれば、女性、というよりか「母親」について。
世には、子供の成長いかんによって、自らの人生さえも評価してしまう人がいる。
それほど女性にとって子供の行く末が重要なのだといえるが、それをあつかった箇所がなかった。
子供についての章はあったものの、それは「子供を持つか否か」、そして「何人欲しいか」と
いった出産・育児という最初の段階の話に終始しているため、「その子供がどのように育ったか」、
そして「その母親はどうなっていくか」というのも知りたかった。
もしかして、そのようなことを追った調査がなかったのかもしれないけど。
著者が言うように、女性の場合は「妊娠・出産」や「結婚を機に仕事を辞めるか否か」といった
人生の岐路が男性より多く、それが女性特有の悩みどころではある。しかし、その他いろいろな
場面において、男が女性化、女が男性化する傾向がある中で、いまさら女と女の差を論じるよりも、
著者が前に書いた男女を問わない「格差」のほうが、以前注目に値するのではないだろうか。
タイトルほどの面白さなし 岩波新書で『格差社会』などの著書がある橘木氏の本。
タイトルは編集者がつけたのだろうか。だとすれば本の内容がタイトル負けしている
と感じた。
もちろん、それは「多くの人が楽しめる本として」という意味だが。学術書ならつまら
なくても良いというか、楽しませる工夫がなくてもいいと思う。しかし、このタイトルで
このカバーならそれは通用しないのではないか。
内容について言えば、分析は学者らしくグラフなどを使ってややしっかりしている。し
かし、それについて自身の意見を書くのに臆病になっているとも言える。はっきりと「こ
うだ」と書かずに、及び腰になっている気がするのだ。
「では我々がどうすればいいの?」という疑問に対しての回答を著者が示していないの
が読後感がすっきりしない原因かもしれない。ま、他の本を読んだり自分で考えろと言わ
れればそれまでだが。本書を読んで感じたことを率直に述べた。
『格差』が売り文句になっている 『格差』という言葉から連想しやすいのは「所得」「賃金」「資産」といった経済価値だろう。経済価値であれば客観的なデータで評価できる。その程度は人それぞれであるとしても、誰でもいつでも、高い経済価値を望むだろう。
しかし「結婚」や「就業形態」「美人」は、人によって時によって好ましいものは異なる。未婚より結婚、パートより正社員の方が良いとは必ずしもいえない。美人に関する認識の多様性は著者自身が認めている。これらを『格差』といえば、世の中の全ての個性、多様性が格差になってしまう。近年の格差ブームによって『格差』という言葉が売り文句になっている。また、本書の中で、女性同士の比較分析はごく一部にすぎない。
出版社の意向があるのかもしれないが、書名は中身に合ったものにすべきであろう。
データをまとめて提示した手腕は良なれど、未だ問題の入口でしかない タイトルの通り日本の女性に於ける格差の存在にあらゆる面から迫っています。
目次に準じて内容を乱暴にまとめてみると・・・
・前説としての男女格差
・女性の階層
(親や夫の階層=出自が何処に位置するかで、女性のそれも決定することが
多い。換言するとそれだけこの国は男社会、ということ)
・教育の格差
(昔よりはそれが大きな要因とはなっていないが、金銭的余裕の有無、そして
やっぱり男の子を優先する社会(高度成長期前頃迄)だったので、女の子は
意欲が有っても高等教育機関への進学は困難だったと)
・結婚と離婚
(何で結婚するのか/しないのか?を経済学的に検討。その上で、自分の出自&
階層と同じ出自&階層の人と結婚することをデータで証明)
・子供の有無
(結婚と離婚と同様)
・専業主婦と勤労女性
(専業主婦は何時頃やって来たのか?女性が働く要因と環境をやっぱりデータ
で説明)
・総合職と一般職、正社員と非正規社員、それぞれの差
(賃金等の待遇実態、働き方の多様性等。でも同じ仕事内容で給与が違うのは
やっぱりNGだと)
・美人とそうでない人
(これは著者も認めているがデータが無い、集める場合は多大な労力を使うの
で・・・ということで、一般論(美人は徳だけど、それの有無に拘らないで
自分の良いところを伸ばしていこう)で終わっているのが残念)
又、各章の構成は、お題の提示→検証→結論、という順番なのでちょっと
もどかしさを感じてしまいます。
著者の見解も前述したとおり各章の最後と、最終章にまとめとして記されて
いますが(先に最終章を読んで各章を読んでいく方が良いかも)、つまるところ
『機会の平等を図る。それによって生まれた格差をフォローする仕組みを整える
べき』という無難な回答になっています。基盤となるデータも少し古めな点
(2003年前後に発表されたデータをメインで使用している)がちょっと引っか
かります。
肌で感じていることを具体的な形にした、という点だけでも読む価値はあると
思います。しかし「ならどうすべきか?」「それを行った場合どうなるのか?」
といった、著者なりの深い考えが欠けたまま(それもハードカバーの本として)
世に出てきたのが正直残念だな、と思った次第です。
面白かったです。女女格差という、タイトル程の衝撃は無かったものの、日ごろから気になっていた対立の図式などが、
たくさんの表やグラフから読み取れ、数多くの文献の定義にも触れられていて、とても面白かったです。
だからどうなる。。。というような、結果はもたらされていなかったものの、
どちらか一方に肩入れしたり、批判を述べるというわけではなく、事実が淡々とまとめられていた。
そこに、私自身は共感いたしました。
この本から出発して、著者が、参考文献としてあげている本を一つ一つ、読んでみたいと思いました。
居酒屋より安い自宅で焼き鳥
投信で運用できる確定拠出年金401Kは掛金全額所得控除で節税
よみうりテレビ辛坊治郎が年金制度に物申す!誰もかけなかった年金の真実
携帯サイトの作り方ケータイウェブ作成技術、アフィリエイト広告の解説
おもしろ貯金箱で地道に貯める
Copyright (C). 2008.貧困問題 All rights reserved.