ルポ 正社員になりたい―娘・息子の悲惨な職場

「ルポ 正社員になりたい―娘・息子の悲惨な職場」小林 美希影書房

アマゾン購入感想

非正規社員が正社員になることを応援いたします!!著者は、私より2歳上ですが、2浪しているため
大学卒業年度は私と一緒の2000年です。

私は大学院へ行き、2年経過後中退していますが、
就職でいうと氷河期で、就職するのが難しかった時代であるため、
共感できる部分が多くありました。

大学卒業してすぐ正社員となっていなかった人が
正社員になる割合は4割だそうです。
私は大学院のゼミの単位だけ不足で中退しているため、
就職機会を失い、しばらくバイトしていました。
もちろんその間副業として、あるネット業で
一人で商売を、バイト収入と別に年収300万くらい稼いで
いましたが、正社員の経験が少なく
今に至るまで大分苦労しました。
(今も、周りより社会人経験が少なく、
マナーだったり、周りの人と話すことに苦労しています)

この本を読むといかに、自分の環境は恵まれているんだな、
私より苦労している人をなんとか助けられないか
と思いました。

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■キャノン
この本の中で、キャノンスタッフサービスが
派遣社員をコキ使っていたり、
3年期限で社員にしたくないため、雇用形態を無理やり
変えさせたり・・・
目を瞑りたくなるような実体が描かれていました。
私も社員としていろいろ不安を感じ、フリーの
就職雑誌にて、4月に幕張のキャノンのコールセンター(派遣)
を見つけました。
大手ということもあり、キャッチコピーも素敵で
実際興味がわきました。
しかし、派遣をこき使い、安く利用し使い捨てるという有様・・・。
キャノンは上記を認めていないようですが、
大手でこのような使い捨てがあるとは驚きでした。
正社員が行いたくない作業、
・高温多湿のなかでのプリンター稼動テスト
あそこにいる派遣の人にやらせれば?ですって!!

人の良心を疑いました。
私は絶対こういった社員にはなりません。

■イヤなら辞めれば?
よくこういった言葉を言えるものですよね。
だれも好きで派遣をやったり、パートをやっている人は
いません。(だんな様が成功していて、小金稼ぎの人は除く)
夢を追う為、もしくは大学卒業時やりたい仕事に就けず、
そのまま派遣を続け、30歳になり正社員を探すも
なかなか雇ってくれない
といった現実があるのです。

数冊、ワーキングプアなどの本を読むと、会社側は、ほとんど
「氷河期時代の人出は不足しているが、即戦力になる人意外は
雇う気がない」
と言っています。

今は団塊の世代が大量にやめ、売り手市場になっています。
しかし、団塊の世代が大量にやめるのは以前から
分かりきっていたはずです。
その分として、氷河期世代の人を雇い、育てていたら
どれだけ今の正社員の負担が減り、会社の利益に貢献できていたか
と思います。

人は自分勝手な生き物と思えばそれまでですが、
救いの手を差し伸べる会社が出てくる事を祈ります。

こういうと、中小企業は人が欲しくてもなかなか来ない、
そういう会社を見てきたのか、
というさびしい意見をする方もいます。

どこに入りたいかは人それぞれであり、
それぞれが入りたいと思える会社に、該当会社がこたえてあげて
欲しいと言いたいのです。

■正社員経験年数
大学卒業後すぐ正社員となり、同じ会社にずっといる人が
一番給料が高くなっています。(営業、保険等、インセンティブは別)
中途採用だと新入社員扱いで、かつ即戦力かつ
前からいる社員より給料が下がります。
さらに、正社員経験自体短い人はさらに給料がさがります。
いつ、正社員になったかだけでこれだけ差がつくのは、
ナンセンスです。
実際にその人の能力は、今いる社員よりずっと高いことだって
あるのです。
ただ、仕事の理解がこれからだったり、周りの人が
みんな知らない人ばかりで手探りで時間がかかるだけなのです。

この慣れない感じ=仕事ができない
と勝手に見下し、自分の地位を安泰させる人が多すぎます。

私はこの現状を見て、環境が許せば、すぐにでも会社を興して、
会社の看板に関係なく、そして正社員経験少なくても
やっていけるところを見せていきたいと思いました。
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だれもなりたくて非正規社員になっているわけではありません。
この本を読んで、
私も、正社員になるまで苦労した経験を、
苦労している人の助けにできたらいいなと思いました。

経済・社会情勢に翻弄された若者を描いたルポ経済(消費者の嗜好の変化(p138)など)・社会(派遣の拡大などの雇用の流動化など)情勢に翻弄され、不幸にも一般的に賃金が安い非正規雇用の人に焦点を当てたルポルタージュである。

この本に書かれたことは、私の知る限りでも現実に起こっていること、ならびに、それを抑え気味に、データも使いつつ書いていることが好感が持てること、以上2点により星5つとする。

なお、この本について私が思ったことを書いて、後記としたい。

(1)「正社員になりたい」という題名だが、今のところかつての安定した雇用が戻ることは予想しにくいので、読んでいて息が詰まる思いがした。この本で取り上げられた方の今後の幸福を祈らずにはいられない。

(2)非正規雇用(フリーターや派遣など)やニート(外国では統計上「失業者」のはずだが)を罵倒する者がまだいるようだが(たとえば、フリーターの労働組合のデモを揶揄した週刊新潮や、ニートを叩き出せという趣旨のことを対談で語った野口健さん(正論2008年2月号))、この本レヴェルのことを知らないで書いたりしたならば、勉強しなおせと言いたいし、知っていて書いたりしたとすれば、悪質だと思った(この本と直接の関係はないが、ニートについて付言すれば、p97の状況ゆえにニートになっても責めることはできないだろう、まともな神経の方ならば)。

引き込まれました「正社員になりたい」を読んでいて、引き込まれていきました。筆者が問題だと思う点が絞られていたので、より分かりやすかったのだと思います。労働問題は多岐に渡って解決するべきことが山積していますが、それを全て描いてしまうと読み手は混乱してしまいます。それを、ストレートにここが問題と言っているような内容になっています。この本では、たまたま就職氷河期に卒業したばかりに、職場では相当な仕事と責任を負わされ、目の前の仕事を一生懸命にしている若者の姿が書かれています。それなのに、企業はそうした若者の存在に甘え、人件費を抑制したままです。国も、そうした悲惨な職場を増やしていくような政策を打ち出していく。そんな国や企業のずるさを指摘しています。派遣社員の「頑張っている時に、せめて道は残していて欲しい」というひと言が心に響きました。

今後の著者の飛躍に期待するが …… 残念だが、雇用だけでは経済は良くならない著者の意欲と正義感には五つ星だが、方向性には三つ星である。
著者の取材活動には敬服する。しかし、この先の苦渋が見えるようで複雑な気持ちになった。

労働法制の改正、派遣会社の利幅の制限といったところはすぐに実行できるが、問題はその後である。

労働経済学の泰斗である小池和男教授は、バブル華やかなりし頃、『仕事の経済学』で既に「いかなる日本企業であっても、2期連続で赤字に陥れば人員整理を実行する」と予言していた。企業が福利厚生・雇用に気遣えるのは収益あってのことである。日本近代経済史の教えるところによると、雇用問題が世論の追い風を受けるのはごく僅かな幸運な期間に過ぎず、個人はその時の景気と命運をともにするのが通例である。もし今後、世界経済がリセッションに陥って企業業績が急減したら、雇用を守ることは不可能に近い。

非正規雇用の労働者の間には大きな能力差・意欲差があり(評者はかつて非正規雇用の方から「何でそんなに働くんですか?趣味ですか?」と不思議そうに言われた事がある)、資本主義経済ではすべてを正社員にする事は不可能である。かと言って、社会主義完全統制経済がぶざまな失敗に終わる事は歴史が教えている。ここには正解が無いのである。日本の税率を見る限り、日本国民が社会的弱者や家族政策、教育予算への支出を渋っているのは明白であり、フランスのような平等主義も難しい。介護・福祉分野での待遇悪化は日本国民の驚愕すべき税負担の低さ(※)にすべての原因があり、現実的な代替案なしに政府や企業を批判しても無意味なのは明白である。

※ 蛇足ながら、欧州諸国の付加価値税は軒並み10%を超えており、失業率も日本より高いのが普通。

非正規雇用の方々を支援するのであれば、『若者はなぜ会社選びに失敗するのか』の渡邉正裕氏のように、情報提供・コンサルの道に進むか、「もやい」のようなNPO分野の方との協同が必要であるだろう。そうでないと実効性のなさにいらだち、いつまでも同種の政治・体制批判を繰り返すだけに終わりかねない。

当書に登場されている方々は非常に真面目であるが、必要なのは世論の支援よりもキャリアカウンセリングのような気がしてならない。何らかのこだわりや判断が自らを苦しくしている例がある。江古田にあるような芸術系学部に進学したり、資格も得ずに大学を中退すればキャリア上で不利なのは自明の理ではないのか。「やりたいこと」を仕事に選べないのが労働者の通例ではないのか。

日本人の勤労観が「ハケンの品格」「働きマン」等でも分かるように仕事に対して非常にシビアなものであることから見ても、平等主義的な雇用改革は茨の道である。日本人は卓越性に惹き付けられる。ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス教授のように「仕事を探すな、仕事をつくれ!」と語る人材の方をより評価するのではないか。

在米アナリストの小林由美女史は『超・格差社会アメリカ』で「日本では進学率が格段に上がっているので、大学を出たら全員就職できるという期待には無理がある」「均等法施行以来、女性が労働市場に参入しているのだから雇用が厳しくなるのは当然」と分析されている。こちらもひとつの見識であろう。

正社員の立場から私は同世代の正社員ですが、およそ正社員になりたいなんて環境ではなく、過労でそのうち死んでしまうのではないかと思う毎日です。それでも、まだ給与は残業代は出ないけれどまともなほうで、ラッキーな部類かもしれません。この本を読んで、きっと、この問題を身近に感じられない正社員は、非正社員が正社員になっていくと人件費があがり、自分の立場をおびやかすと思ってしまうところもあるのではないかと思いました。しかし、小林さんの書いていることをよく読めば、従業員を大事にできない会社に未来はなく、日本そのものにも未来はないと分かります。自分の周りにも派遣社員さんがいますが、もっと、彼女たちの立場や不安を考えてあげて、一緒に良い仕事をしていければと思います。自分ひとりでも、そうした小さいことでも気付いていけば、少しずつ、会社も社会も変わるのではないかと思いました。そんなことを考える良いキッカケとなりました。

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